バイト帰り

 

 

「お疲れ様でした。」と言って背中向けてイヤホンを耳に突っ込んで靴を履き替える。

そして扉を開けると同時に再生ボタンを押す。

 

通りすがりの人の声を聞く間も無く、バンドの音にのまれる。一瞬でこうも世界は変わるのかといつも関心してしまう。

 

帰りは歩こうか電車に乗ろうかで10秒ほど左右を見渡す。

「20分歩くのか、寒いよな」「駅まですぐ駅からもすぐ150円かけてあったかい道行こうかな」

 

 

結局今日は歩いた。

 

家に向かってまっすぐ歩く。サラリーマンに越されてキャッチの兄ちゃんを横目に歩く。やよい軒から出てくる下を向いた男の人。

 

川越街道に差し掛かり、点滅した青信号を走って渡る。

 

コインランドリーの前に挙動不審な美人がいた。小さい紙コップのコーヒーをもって右往左往。

ぶつかりそうになったけどすごくドラマチックだった。

 

小学校近くの藤原さんの家の前。

ママチャリを止めて話す女の子が2人。もう23時になるのに。

私が小6のときその子は小1。手を繋いで四月の1ヶ月間、徒歩30秒の学校まで一緒に登校した。

 

そんな藤原さんももう中学生か。

 

角を曲がれば家。

そんな時にふと、家の前のアパートで誘拐事件があったことを思い出す。バイト中に父から電話が来てバイト終わりに迎えに来てくれた。私服警官がたくさん居て家にも聴取が何度も来たそうだ。

 

他人事のようにアパートの向かいの家の階段を登る。

メルカリで買った自転車が届いてる。明日の朝組み立てようと写真を撮って家の鍵を占める。

 

 

今は風呂の中。

 

何度考えても構成刃先のしくみはわからないまま。

 

 

2017年

ブログは続いてたみたい。

 

相変わらずバンドは組みたい。やるならベース。でもギター弾いてる人ってとても魅力的。けどなんだかんだドラマーに恋をする。

 

父の父がアル中で52歳で死んだことをこの前初めて聞いた。

会ったことないから知らない。

知らないおじさんが知らないうちに死んだだけ。